インフォメーション
衝撃吸収性試験について
アボネットは2011年、一般財団法人日本自動車研究所(JARI)との共同開発以降、新たな衝撃吸収性能の評価方法として「頭部傷害基準(HIC)値(※1)」を用いた方法を採用しています。このHIC値を用いた方法は「自動車が壁や車などに衝突した時の乗員の安全性の評価」や「子供が遊具から転落した時の遊び場の安全性の評価」にも用いられており、国際的にも幅広く認知・活用されています。
abonetシリーズでは、「衝撃が頭部に加わった場合、重傷以上の傷害(※2)が発生するリスク(以下、重傷リスク)をどの程度緩和できるか」という観点で衝撃吸収性能を評価しています。その結果をもとにお客様への情報提供を行い、同シリーズのさらなる改良・開発に役立てております。
HIC値が2000となる衝撃が頭部に加わった場合、重傷リスクは約100%となります。
このグラフは保護帽をかぶっていない状態でのHIC値が2000となるような条件に設定し、同条件でアボネットシリーズの衝撃吸収性試験を行った時のHIC値と重傷リスク値です。
例えば、HIC値が1000 の場合には、重傷リスクが無帽の状態から半減できることになり、低減率は50%となります。
ヘルメットは他社製工業用ヘルメットを用いて試験した参考値です。製品によって値にばらつきがございます。 アボネットで表示している 1969年、車社会の健全な進展に貢献することを使命とした公益法人として発足し、自動車に関する総合的かつ先進的な研究に挑み続けている試験研究機関。研究グループの一つである衝突安全グループは、交通事故時の乗員や歩行者の安全性に関する研究や人体の傷害発生メカニズムに関する研究などを実施しています。実際の車両や人体ダミーなどを用いた衝突実験並びに人体を模擬したコンピューターシミュレーションモデルを用いた傷害発生メカニズム解析などを行うことで、車両開発に有益な情報を自動車業界に提供し、国内外を問わず車両の衝突安全性に関する基準の策定などに大きく貢献しています。
abonetシリーズでは、主に以下の衝撃緩衝材を使用しています。 ●ポリエチレンビーズ(ソフトタイプ)衝撃吸収性能の評価方法
abonetシリーズの衝撃吸収性試験
HIC値と重傷リスクの関係
重傷リスク低減率参考値
「リスク低減率」50%のアイコン一般財団法人 日本自動車研究所(JARI)について
緩衝材について
直径1cm程度の球状のポリエチレン製のビーズです。中心部に穴が開いており、空気を通します。
独自の製法で全てのビーズを同じ方向にすることにより、通気性と緩衝力がアップしました。
材質:ポリエチレン
●ポリエチレンビーズ(ハードタイプ)
直径1cm程度の球状のポリエチレン製のビーズです。中心部に穴が開いており、空気を通します。
独自の製法で全てのビーズを同じ方向にすることにより、通気性と緩衝力がアップしました。
ソフトタイプより硬い素材です。
材質:ポリエチレン
●SlimFlex®(旧PORON®)
他の素材に比べ、若干通気性は劣りますが、非常に高い緩衝能力があります。
柔らかく、頭にフィットする素材です。外圧を加える速度によって硬度が変化します。
材質:マイクロセルポリウレタンフォーム
●メッシュ
ハニカム状の穴が全面に開いており、高い通気性があります。重ねて縫い合わせることで緩衝力が増します。
材質:ナイロン74%、ポリエステル26%